パソコンの前で真面目に働いていた人たちが、いまAIに侵食されようとしている事実を知っていますか？資料作りも、企画書も、文章も。AIが数秒でやってしまうからです。
けれど、夜の「キャバやクラブ」などの水商売の世界だけは全くの無傷です。銀座で働くママも、キャバ嬢も、今日も楽しそうに仕事をして笑顔を見せてくれる。理由は簡単。AIには「自身に肉体を持たず感じる身体」がないからだ。夜の仕事は、人間の感情や本能、思考や五感、人間的なコミュニケーションで成り立っている。そこに決まった正解がなければ、正しい公式というのもない。つまり、人間そのものは、AIが入り込めない「聖域」というわけです。
AIが絶対に侵食できない仕事をせよ！高級クラブの仕事は貴女を崇高にする！…はず？
AIは正しい回答を求められる。一方で、銀座などの接客業では正しいだけの人が一番退屈だ。正論なんか言われた日には、むしろダルさを感じるはず。ホステスは、場面によっては間違いを笑いに変える。話を外して空気が冷えても、「おまえ飲めｗ」で盛り上がる。ノリの良さも魅力の一つ。それが人間の強みだ。
AIは正確さを出すために計算結果を返すだけだ。たとえノリの良い文章が出力されたとしても、そこに高揚感はない。これは、たとえAIが人間の身体を持ったとしても同じだ。
人間には体温があり、霊魂があると考えられている。これらは、どれほどAIが進化しても備えることはできない。
つまり、ホステスの仕事にAIが追いつけるはずもない。
たとえば、相手の感情を読み、反応し、動揺したり、楽しんだり、すねたり、目を細めたり、言葉より先に目が合ったり。人間はその1秒ごとに世界を動かしている。AIには、その1秒の価値が理解できない。もちろんデータ化もできない。
だからこそ、これからの時代はAIが追いつけない仕事に挑むべきだ。高級クラブの接客業は、AIが入り込めない人間の極地。崇高に生きるとは、ただ人間であること。その一点に尽きる。
AIが得意なのは「正解がある仕事」だけ
AIが得意なのは、正解が決まっている仕事だ。たとえば経理。数字が合っていればOK。営業資料も、ロジカルに並べればそれっぽく見える。要は、マニュアル通りに処理できる仕事。AIはルールとデータがあれば計算可能だから完璧に動く。だからこそ、ホワイトカラーが真っ先にやられると言われている。
けれど、キャバや高級クラブには「数式で導ける正解」がない。厳密に言えば、正解はある。だがAIには、それを導き出す方法が存在しない。
たとえば同じお客様に「今日も来てくれて嬉しい！」と伝えるとき。昨日と同じテンションで言えば冷たく聞こえることもあるし、テンションを上げすぎれば「酔ってるのか？」と引かれることもある。その日の空気、その人の機嫌、その場の温度。全部が変数だ。AIには、これを計算する方程式がない。
人間は、常に「今日だけのベストアンサー」を出している。AIにそれは真似できない。
だから、銀座の高級クラブは今夜も満席だ。
ホワイトカラーの会話は説明、夜の接客業は柔軟な会話
AIが得意な「会話」は、ずばり説明です。
根拠を言い、数字を見せ、結論をまとめる。ビジネスの会議やメールの世界は、その説明力がものを言う。相手に納得してもらうことが目的だから、筋が通っていれば十分。AIはこういう合理的な会話では、すでに人間を超えていると言われています。
けれど、銀座やキャバの世界で求められているのは、説明じゃありません。それは理屈じゃなく、そこには「気分」があり、お客とホステスの会話は、情報を伝えるとか、そういう形式的なものではなく、そこには決まった答えはなくて、たとえば、「今日はシャンパンな気分ですか」と声をかければ、何らかの返答が返ってくる。その返答はワインになるかもしれないし、そうでない場合もあるし、手探りで会話が続いていく側面が接客業にはあるのです。しかしだからといって、これも形式的な選択肢が並ぶわけでもなく、ある一言が余計なお世話にもなったり、大事なのは、相手がどう受け取るか。つまり、言葉よりも「伝わり方」も意外と重要な要素なのです。
ホワイトカラーの世界では、ミスを減らすために話を整理する。夜の世界では、心を動かすために話を広げたりします。同じ会話でも目的がまったく違ったりします。AIは正しい回答を計算するための「データ情報のやり取り」。人間は「気持ちや気分」とか「好き嫌いやフィーリング」とか。この違いこそが、AIが夜の接客業の世界に入り込めない理由です。
人間の身体を体験できないAIが苦手なのは、「人の好き嫌い」がルールになる世界
たとえAIが人の感情を分析できたとしても、「感じること」はできない。
つまり、真に共感することができない。言葉だけの表層的な反応になる。だからこそ、コミュニケーションが本当の意味で成立しない。リアルの接客業にAIが入り込む余地は、ここにない。
そして、夜の接客業では「好き嫌い」がすべてを決めると言ってもいい。これは理屈ではなく、フィーリングで判断される。だからこそ数値化できず、説明もできない。たとえば、あの人のことがなぜか気になる。特に理由はないけれど、また会いたくなる。AIにそれを教えようとしても、答えは出てこない。
好き嫌いがルールの世界では、AIは計算できない。そこには数字もアルゴリズムも関係がない。
AIが追いつけない仕事――それに挑むことに、あなたは興味がありますか？
